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国立トレチャコフ美術館所蔵
レーピン展
ロシア・リアリズムの旗手として、19世紀後半のロシア美術を代表する画家、イリヤ・レーピン(1884-1930)の展覧会です。
ウクライナ、チュグーエフ村の屯田兵の家に生まれたレーピンは、同地の陸軍地形測量学校で水彩画を学び、 1863年にペテルブルク美術アカデミーの学生となって以降、《イアイルの娘を死から復活させるキリスト》で大金メダルと6年間の給費留学生の資格を取得するなど、徐々に頭角を現していきます。当時美術奨励協会で教鞭を取っていたイワン・クラムスコイの存在も、彼に大きな影響を与えました。
そんなレーピンの名をヨーロッパに知らしめたのが、1873年作の《ヴォルガの舟曳き》です。同作品はウィーン万国博覧会にも出品され、世間の注目を集めました。
その後ヨーロッパ各地に留学し、とりわけパリで目撃した第1回印象派展を故郷ロシアへ伝えた功績は大きなものと言えるでしょう。
しかし、1876年に帰国して以降、レーピンの作品にはヨーロッパのモダニズムとロシア社会の現実との狭間で葛藤が見られるようになります。その克服には、かつてエルミタージュ帝室コレクションで観たヨーロッパの巨匠たち、とりわけレンブラントの作品が大きな役割を果たし、随所にその面影を見ることが出来ます。
晩年は右手がほとんど動かなくなってしまう不幸に見舞われますが、それでも彼は左手で絵を描き続けました。画家にとって大切なのは目であることを証明するように。
本展は、ロシア美術の殿堂でもあり、世界最大のレーピンのコレクションを所有するモスクワの国立トレチャコフ美術館の協力のもと、レーピンの初期から晩年に至る歴史画、風俗画、肖像画など様々なジャンルの油彩画と素描合わせて80点により、彼の画業を辿る日本で過去最大のレーピン回顧展です。
©Text, photos, The State Tretyakov Gallery, 2011 |
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