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生誕100周年記念 日本画家・横山操展 -その画業と知られざる顔-



 横山操は1920(大正9)年、新潟県西蒲原郡吉田町(現在の燕市)に生まれ、14歳で上京し石川一壺堂図案社で働きながら、画家としての勉強を始めました。最初は洋画家を目指しましたが、川端画学校夜間部に入学し、日本画家としての道を歩み出します。20歳の時に川端龍子の青龍社に初出品初入選したことが、日本画家として大きな契機となりました。
 同年末には召集され中国に渡り、終戦後の捕虜生活を経て、日本に帰って来た時には30歳になっていました。帰国後は不二ネオン会社のデザイナーとして勤務しながら、朝と夜に日本画の制作を行う日々を約8年間送ります。
操が画家としての本格的な歩みを始めたのはこの時からで、黒を基調としたダイナミックで迫力のある作風は、戦後の復興期の人々に活力を与え「戦後日本画の風雲児」と呼ばれるに至ります。また高度経済成長期の頃に入ると、操の描く明快な「赤富士」は力強い日本の象徴として多くの人々の心を魅了し、一躍人気作家となりその名を不動のものにしました。
 日本画家として順調な歩みを進めているように見えた操でしたが、不ニネオン会社を辞めた後、戦争で失われた時間を取り戻そうとするかのように必死に筆を進めた日々「2日で一作品を仕上げる制作」は自身の身体に負担をかけていきました。
 脳卒中に襲われ右半身不随となり、左手での制作を余儀なくされるも制作に打ち込みます。しかしながら作品の制作中に操は脳卒中で再び倒れ、再起することなく53歳の若さで亡くなりました。操が制作を行った期間は、約20年にすぎませんでした。
 画家としての制作期間は短いものでしたが、密度の濃い充実した生涯を送り、《炎炎桜島》 《塔》《岳》《ウォール街》《雪原》《越路十景》 《瀟湘八景》《茜》《ふるさと》など数々の名作を残しています。
 本展では、戦前に川端画学校で勉強し制作した青龍展入選作の《渡船場》や戦後の青龍展での出品作に加え、これまでの「横山操展」では公開されることの少なかった小品や素描により、豪放でありながらも繊細な画風で日本画壇に新風を巻き起こした横山操の「知られざる一面」をご紹介します。
[会期・会場]

2020年9月18日~2020年11月3日
富山県水墨美術館
主催:富山県水墨美術館、北日本新聞社、北日本放送

2021年1月23日~2021年3月21日
新潟市新津美術館
主催:新潟市新津美術館
共催:新潟日報社
後援: 朝日新聞新潟総局、毎日新聞新潟支局、読売新聞新潟支局、産経新聞新潟支局、NHK新潟放送局、BSN新潟放送、NST新潟総合テレビ、TeNYテレビ新潟、UX新潟テレビ21、ケーブルテレビNCV、エフエムラジオ新潟、FM KENTO、ラジオチャット・エフエム新津、エフエム角田山ぽかぽかラジオ

[全会場共通]

協力:アートインプレッション