ヨーロッパを代表する磁器のひとつに、ハンガリーのヘレンド磁器があげられます。ヘレンドでの陶磁器生産は1826年に始まり、1842年ごろから磁器窯として本格的な活動を開始します。
当初はマイセン磁器を手本としたデザインや日本や中国のデザインを踏襲した磁器を焼成していました。1851年の第1回ロンドン万国博覧会に出品されたヘレンド磁器がヴィクトリア女王の目にとまり、ディナーセットの注文をうけることとなり、その結果、世界的な名声を得るようになりました。このときのデザインは「ヴィクトリア」文と呼ばれますが、中国・清時代の時期に由来する華やかなものです。ヘレンド磁器は19世紀後半からの万国博覧会が盛んな時代に華々しい活動を行い、オーストリア=ハンガリー二重帝国の皇帝であるフランツ・ヨーゼフ1世やその皇妃エリザベートをはじめ、ヨーロッパ諸国の王侯貴族からも愛好されました。そして、現在でもヘレンド時期は高く評価されています。
本展覧会では、ブダペスト国立工芸美術館、ハンガリー国立博物館、ヘレンド磁器美術館が誇るヘレンド磁器コレクションを中心にハンガリー国内にある重要な作品が出品される充実した内容のものになっています。ヘレンド磁器の始まりから現代までの歴史が代表作によってわかりやすく示されるとともに、さらに、東洋の陶磁器のデザインの影響を受けたシノワズリーをもうひとつのテーマとして約230点の作品から構成し概観します。
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[会期・会場]
2016年4月16日~6月19日 ふくやま美術館
主催:(公財)ふくやま芸術文化振興財団 ふくやま美術館、福山市、 読売新聞社、美術館連絡協議会 新潟市新津美術館
2016年8月30日~10月30日
主催: ヘレンド展新潟展実行委員会 愛知県陶磁美術館
2017年1月7日~3月26日
主催: 愛知県陶磁美術館、読売新聞社、 美術館連絡協議会 大阪市立東洋陶磁美術館
2017年4月8日~7月30日
主催:大阪市立東洋陶磁美術館 読売新聞社、美術館連絡協議会 茨城県陶芸美術館
2017年9月23日~12月3日
主催:茨城県陶芸美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
2018年1月13日~3月21日 パナソニック汐留ミュージアム
主催:パナソニック汐留ミュージアム、 読売新聞社、美術館連絡協議会
[全会場共通]
後援:駐日ハンガリー大使館
協賛:ライオン、清水建設、大日本印刷、 損保ジャパン日本興亜損保 ※新津会場を除く
協力:Lufthansa Cargo AG
企画協力:アートインプレッション
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